2011年10月30日日曜日

帰ってこない。

何十年か生きていれば、“こころに穴が空いたよう”な気持ちを経験することも何度かあるのではないかと思います。そして今まさにそんな感じ…。はくちゃんが帰って来ません(悲)。

発端は避妊手術。飼うからには、増えたら困るからには必要なことでした。

心配はしていましたよ。お互いに深い信頼関係がないうちから手術などしてしまうと恐がってもう2度とウチに近づかないんじゃあないかとか。

ウチに来始めて1ヶ月程、毎日朝晩ごはんをあげて初めはすぐに出たがった家の中にも徐々に慣れてきて、もうそろそろ大丈夫かなあと思い始め、あまり遅くならないうちにと先日珍しくはくちゃんが昼間に帰ってきたときに動物病院に電話したら出来ますとのことでしたので捕まえて連れて行ったのでした。網状の袋にはくちゃんを押しこんで車に乗せて病院に連れていくとき、今まで聞いたことのないような声のトーンで『に゛ゃ~。』としきりに私達に訴えていました。ニュアンス的にはっきりと、ナンデコンナコトスンノー、コワイヨーと聞こえました。


手術は無事終わり、麻酔から覚め出すとまだ十分に動かない体でしきりに外に出たがりました。今思うとその時も全く私と目を合わさなかった気さえします。

そして外に連れて行ったときパッと逃げてしまいました。いまのところそれっきり(2日目)、です。

はくちゃんが裏切られた、と感じて私達を恨んでいたらとても悲しいですが、それは実際100%理解できることです。








…と傷心の中ここまで書いて、今、はくちゃんが帰ってきましたー(ほぼ15分おきに外をチェックしてました)!!!

おかえり!今日は魚肉ソーセージだ(喜)!!


↑家出前の1ショット。キンタマクラって昔ドラゴンボールであったなぁ…。

2011年10月22日土曜日

ナラカレー。

先日音楽家の奈良裕之さんにお越しいただき、阿蘇ベース近くのお店でコンサートが行われました。私はお留守番でしたが、そのコンサート後、聴きに来た方々と阿蘇ベースのその日は少数だったゲストさんに奈良さんお手製の料理をふるまったのでした。


ベジタリアンである奈良さんのナラカレーと言われるその料理(本人がそう呼んでました)、文字通りカレーですが、材料を書きだした紙を見たとき、私含む買い出し係の額に若干縦線が入りました。

書き出してみましょうか。

にんじん
じゃがいも
トマト
ナス
しょうが
セロリ
ブロッコリー
ピーマン
きのこ
 しいたけ
 まいたけ
 しめじ等
かぼちゃ
さつまいも
もめん豆腐
厚揚げ
板こんにゃく
バナナ
りんご

パイナップル
ナッツ
 くるみ
 カシュー
 アーモンド等
レーズン
プロセスチーズ
ケチャップ
太白ごま油

※玉ねぎ、にんにくは使いません。


う~ん、なぜかゴージャスとかデラックスとかスペクタクルとかそういう単語が頭に浮かびます。肉なし野菜カレーなのに。

で、買いました。セロリとパイナップル以外は頑張ってリクエストに答えましたよ。

この材料を調理するのは相当骨が折れる作業だろうと心配していましたが、実際「えっ、もう終わり?」っていうくらいあっという間に準備OK。“おでんみたいな(奈良さん談)”と形容されるように切り方が豪快。さつまいもやじゃがいも、にんじん等、皮など剥きません。ナスやピーマンのヘタなんか取りませんよ。そして馬にあげるんじゃあないかと思うくらい大きな塊のままじゃんじゃん鍋に放り込みます。ケチャップなんか2本半使ってます。そして、持参のスリランカ産秘伝のスパイスをドバッといれて少し煮込んで完成。


ライブの後、皆でいただきました。ウ、ウマい…。日本のカレーとは違う異国情緒漂うスパイシーな香、味。その昔インドで食べたどのベジタブルカレーよりウマかったです。お世辞抜きです。でも基本インドで感激するほどウマいカレーを食べた記憶は残念ながらないのですけど。

いやあ、でもホントにすごくおいしかったです。奈良さんどうもありがとうございました。ごちそうさまでした。また食べたい。


2011年10月20日木曜日

パワーアップ。

日中はポカポカと暖かった本日、慣らし運転として今シーズン初焚き。




アレ、この薪スト―ブ、何か以前とちょっと違うぞ、と思った方。するどい。鋭すぎます。私の気持ち的には一泊タダにしてあげたいほどするどいです(気持ちだけで勘弁して下さい)。

実は阿蘇ベース自慢の薪ストーブ、ひとまわり大きいのに変えたんです。前のと比べると1.5倍程もパワーアップするはずです。前のストーブも寒さ厳しい阿蘇の冬、よくがんばってけっこう広い阿蘇ベースのリビングルームを暖めてくれたのですが、性能的にはプロの方がみてもギリギリの線、もうひと息余裕を持って暖めたいのだけれど…、という感じでした。ちょうどうまい具合に下取りの話があったので、思い切って交換することにしたのでした。

前のストーブはまた次の新しいおうちでバリバリ働いていくはずです。おつかれさん。


今年の冬はこのパワーアップした薪ストーブがゲストさんを暖め、また和ませてくれることでしょう。

『薪を焚くという作業は、科学というよりも芸術に近いと言われています。』と、誰に言われているのかは私は知りませんが、薪ストーブの説明書にはそう書いてありました。薪ストーブ担当の私、芸術家目指して今シーズンも頑張ります。

2011年10月17日月曜日

ホステルのDuty。

「So, what is our duty?」




チェックイン時、唐突にチェコのOskarさんが聞いてきました。

Duty : 義務、務め、責務、職務、任務 …





ハテ?

ちょっとどういうことかわかりませんね、という困り顔をしていると補足説明してくれました。その昔、オーストラリア、キャンベラのホステルで働いていたというOskarさん。昔のユースホステルなどでは、宿泊客が翌朝に分担して館内の掃除をするのが慣例だったそうです。なので「私はどこの掃除担当なんですか?」という質問だったのでした。


それはそれは、古き良き時代でしたね。

阿蘇ベースでは今のところゲストさんに掃除をしてもらうシステムにはなっておりませんが、これはなかなかいいシステムだなと感銘を受けました。感銘を受けたものの、ゲストさんのチェックイン時、宿泊費を受け取りつつ、「それでは○○さん、明日の朝は2階のトイレお願いしますね~。」などと伝える勇気は持ち合わせておりませんので、とりあえずそのようなお願いをすることは今後もないと思われます…。

2011年10月16日日曜日

朝のひとコマ。


ちょ、ちょっと通してくれる?

アラスカの語り部、ボブサムさん。

アラスカ、クリンギット族の語り部で世界各地を公演で周っていらっしゃるBob Samさんにご宿泊いただき、特別に貴重なお話をしていただきました。ボブさんは有名な写真家で随筆家、故星野道夫さんの友人で、星野さんを追悼した(というか本当は星野さんをフィーチャーして撮影する予定だったのですが、撮影開始予定の1週間前に熊に襲われて亡くなったそうです。)ドキュメンタリー映画、ガイアシンフォニー第三番にも出演されています。

日本には毎年のように公演に来られているようですが、今回は即興演奏家の奈良裕之さんと語りと音楽のジョイント公演で日本を周ってらっしゃいます(※奈良さんは今月の20日、阿蘇ベースから歩いてすぐの雑貨屋さんコム・シェ・ヴさんでライブあります)。今回は特に阿蘇ベースで語りをしていただく予定はなかったのですが、ご本人がやってくださるというのでお言葉に甘えさせていただきました。しかも同行の美人通訳岡田さんの同時通訳付き。


ちょっといやらしいはなしですが、通常タダでは聞くことはできないのでその日に宿泊された皆さん、もちろん私も含め、とてもラッキーだったと思いますよ。




聞く者をトランス状態に導くことも可能と言われる(ご本人がそう仰ってました)抑揚を抑えた低く重厚な声は、聞いて心地よく、引き込まれます。話の内容は、書くと大変ですし、勝手に書いていいのか分かりませんのでここでは記しません。ただ、1時間超にも及ぶ話の終わりに「世界中の人々は友だちになれます…(←要約)。」と順番にゲストさんひとりずつ握手をしていったとき、次私の番!というところでくるっと向きを変えて元の立ち位置に戻ってしまいました。『そ、そこまでかい!(←心の声)』と準備万端だった私の右手が一瞬所在なく宙を彷徨ったのですが、次の日の出発前に「また是非来てください!」というと、にっこりと快く握手してくださいました。心当たりはないけどじつは何故か嫌われてるんじゃないかと若干心配してましたので、そのボブさんの笑顔にホッとひと安心したのでした…。

2011年10月14日金曜日

いつも同じではない。


知ってる人は知っている、阿蘇登山非メジャー系沢登りコース。コースと言えるかは微妙なところがありますが、久しぶりに行ってみると以前とはずいぶん様子が変わっていました。


こちらは以前↓



そして今回↓




この場所は今まで何回か通りましたが、滝壺の底が見えたのは初めて。今回は水の透明度が全っっ然違いました。最近雨が降ってなかったからとかで、ただ一時的なものなのかどうかは分かりませんが、とりあえずとても嬉しくなってしまいました。これが1ヶ月前でひとりだったら(今回は数人で行きました)間違いなく服脱いで飛び込んでましたね。その際パンツをはいたまま飛び込むか、脱いでしまうかが悩みどころと言えるでしょう。

2011年10月10日月曜日

過酷なツアー。

ポーランドからの少人数ツアーグループ、異様に背の高いバックパックが目を引くエネルギッシュなツアーリーダーJerzyさん率いる西日本弾丸ツアー。震災にもかかわらず昨年に引き続き、今年も阿蘇にお越しいただきました。




Jerzyさん立案のツアーの詳細を聞くと幾分唖然としてしまいます。

というのは日本初日の宿泊がウチ、阿蘇ベースなのです。東京から新幹線を乗り継いで10時間程でしょうか。言うまでもなくポーランドからのフライト(パリ経由だそうです)もあり、乗り継ぎ入れたらそれだけで20時間近くはかかっちゃうんじゃあないかと思います。老婆心ながらとりあえず東京で1泊でもゆっくりしなさいよ、とアドバイスしたくなってしまいます。

さらに言うと、阿蘇ベースに夜の9時半頃到着した翌日に山歩きです。しかもバスを使わず歩きで、つまり阿蘇ベースから歩いて火口まで登り、中岳から仙酔峡に降りて行く丸一日歩きコースです。外が暗くなってから帰ってきましたね。

皆さんタフです。ここまで行くと“ツアー”というよりどちらかというと“何々強化合宿”、とか“耐久レース”“サバイバルゲーム”とか言ったほうが実態により近い気がします。このツアーの副題に“~あなたは最後までついてこられるか~”などとついてないか気になります。

皆さん無理せず(してると思うなぁ。)日本を楽しんでいってくださいね~。また来年!

2011年10月7日金曜日

ハクちゃん。

阿蘇ベースのスタッフである私の奥さんは、算数は大変苦手ですがなかなか手先が器用です。ハクちゃんのベッドを作ってくれと頼んだら、私が10数年前にトルコで買ったパイロットジャンパーを使って2時間ほどで作ってくれました。



このジャンパーはその10数年前の旅行中、ローマの宿でその宿の飼いネコにオシッコをしこたまかけられて、それがかなりクサくて洗っても洗ってもかなりしつこく匂いが抜けなかったといういわくつきのジャンパーでして、それがその後ネコのベッドに生まれ変わるとはなかなか感慨深いものがあります。あったかそうでしょ。



ハクちゃんとは申し遅れましたが新たに阿蘇ベースの非常勤スタッフとして最近仲間入りしたネコでして、とらちゃんにしようかふくちゃんにしようか迷った挙句、だいぶ前に候補から落選した鼻黒の略、ハグちゃんの濁点を無くしたハナクロ、ハクちゃんがやっぱりいいんじゃないかと最終的に決定しました。




近くに座るとすぐさま膝の上に乗ってきます。私がメロメロになるのは致し方ないと言えるでしょう。

奈良裕之さんライブ告知。

10月20日(木)、阿蘇ベースから徒歩1分弱の雑貨屋さんコム・シェ・ヴさんにて奈良裕之さんのライブがあります。抹茶と菓心なかむらさんのお菓子が付いて3000円です。




奈良さんといえば以前阿蘇ベースでもライブをしていただいたこともあり、ドキュメンタリー映画、地球交響曲・ガイアシンフォニーにも出演されている即興演奏家の方です。阿蘇での前回の様子はコチラ→


興味がおありの方は阿蘇ベースでもお問い合わせ、ご予約承ります。

2011年10月3日月曜日

原チャリレンタルのすすめ。

オーストラリアからJohnさん、Kathrynさんご夫妻。



原チャリレンタルで九州旅行、大阪で借りたそうですがレンタル料を聞いてちょっとびっくり。なんと1ヶ月16800円だそうです(おもしろいことに、1週間借りた場合は1万2800円だとか。訳のわからない価格設定です。)。へぇー、そんなに安いんですか。

旅行期間に余裕のある旅行者ならば、JRパス(外国人が海外でのみ購入できる一定期間新幹線含むJR電車及びバス乗り放題のチケット)で急かされるようにびゅんびゅん移動するよりも、このご夫婦のように原チャリでのんびり旅行される方が断然おもしろいんじゃあないかと思います。

観光地から観光地へ、点から点の旅行から道中思いのままにつながる線の旅行へ。多少迷ったり、雨が降ったりして大変なことも多いでしょうが、より深く、より自由にその国を見ることができるだろうと思います。しかも安いし。しかもJohnさんご夫婦のように3泊もしてくれたりするし、というのは全く個人的な裏事情。

海外のゲストさんにはJRパス一辺倒でなくそんな旅行方法もできればもっとおススメしたいですね。阿蘇で、このブログで、日本語で言っててもあまり意味はないのですけれど…。

阿蘇でもだれかレンタバイクやってくんないかなぁ…。